- 1. 服装について
- ホームセンターで塗料と塗装セットを購入して、それで塗れると思っていませんか?
塗装はまず、服装です。まさか、私服でペンキを塗ろうと思っていませんよね?ペンキがついても油がついても埃がついても、全く問題のない物を着ましょう。もう着てない物とかお古ならいいかなと思う人もいると思いますが、駄目です。何故なら頭の片隅に必ずあるはずです。「極力よごしたくないな・・・」という気持ちが。それじゃ駄目です。自分が汚れたくないと思ってる人が綺麗に物を仕上げることなどできるはずがありません。ゴミ置き場の裏だろうが、埃や油まみれであろうが、へっちゃらに突っ込んで行ける精神。これが塗装をする上で非常に大事なところです。
ですから、まず服装を選びましょう。汚れてもいい服装の上に、ヤッケ(合羽)を着ましょう。上下で1,000円弱で売っています。帽子も必需品です。髪の毛に塗料が着いたら大変です。帽子、ヤッケ上下、靴(靴カバー)必ず購入し着用しましょう。
ベロベロに汚れながら塗装しましょう。
- 2. 道具について
- 塗料を塗るには、ローラーや刷毛、養生材を用意すれば塗ることができます。しかし、その道具を使う道具がまた必要になってきます。職人は必ず腰に道具袋をぶら下げて作業をしていますよね。日曜大工で意外と忘れがちなのがこの道具を使う道具を用意することです。カッター、ハサミ、ヘラ、ダスター、ドライバー等色々と頻繁に使用します。これを使うのにいちいち取りに行ったり、持ち替えたりと無駄な時間も増えてしまうし、体も疲れるので大変な作業になってしまいます。
なので、必ず腰袋を装着するようにしましょう。頻繁に使う道具を持ち運ぶことができ、養生テープやコーキングなども腰袋に入れることができるのでとても便利です。最初はかさばったりして邪魔で気になることもありますが、すぐになれるので我慢してください。
注1) 外壁塗装は趣味で趣味で塗装する方にはお勧めしません。脚立やハシゴ、足場作業などの高所作業が多く、転落の危険があります。また、外壁塗装は建物の美観より、建物の寿命を延ばすことが重要です。専門知識がないと耐久性が変わってくる可能性があるので、業者に依頼することをお勧めします。しかし、一階周りや塀などの三尺脚立で届く範囲ならば、自分で挑戦してみるのもいいでしょう。
塗装業者は腰に道具袋を着けています。道具を使う度に取りにいくと、作業効率も下がり、体も疲れ、塗装がつまらなくなってしまいます。なので、持っていない方は必ず腰袋を着けましょう。
- 3. 塗装の基礎知識 塗装とは
- 塗装の目的
塗装は建物や道具に耐久性・美観を与え、われわれの生活空間を豊かにします。
塗料の主成分は顔料・樹脂類・溶剤で構成されており、その他に可塑剤・乾燥材・皮張り防止剤などが少量配合されています。塗料を成分別に分類すると、油性塗料・酒精塗料・合成樹脂塗料・セルロース塗料に分かれていて、私たちが主に使用するのが、合成樹脂塗料となります。身近な物に、合成樹脂塗料の種類の中に水性と溶剤があります。
どちらも得て不得手があり、内部には水性が多く使われ、鉄部や木部に油性が多く使われます。しかし、最近は環境対策により、塗料も極力は油性から水性へと、切り替わってきています。
- 4. 一回塗りと二回塗り
- 塗料は基本的には薄く塗り重ね、塗膜の層を作って物を保護します。家の外壁等は、紫外線や雨など外敵が多いので基本的には二回塗り以上が必要であり、塗膜を厚くする必要があります。しかし、美観を追求した内装などの場合は、色がしっかり付くならば一回塗りでも問題がない場合があります。しかし、下地によっては塗料を吸い込み、色が付いていても、ツヤのムラが生じてしまう場合もあるので注意が必要です。
5. 塗料の選定
塗料の選び方
塗料は塗り物を取り巻く環境によって様々な種類の物を使いわけなければなりません。その塗り物の置かれた環境にも、豪雪地帯・海浜地帯・屋内・屋外・キッチン・・・・等様々であります。塗り物の合わない塗料を塗ってしまうと、すぐに駄目になってしまう可能性が高いので、適材適所の塗料選びが必要となってきます。
6. 身近な屋内・屋外・キッチンなどは?
屋内は基本的には水性塗料を塗ります。外敵から守られているので耐久性の強い塗料を使う必要はないでしょう。しかし木部や鉄部は溶剤が適しています。屋外は紫外線・雨・ホコリなど様々な汚染物が降り注ぎます。よって、外部用の対候性の高い塗料を使用します。
現在は水性塗料が主流です。キッチンは油や水などで非常に汚れやすく、気になる所だと思います。汚れやすい場所なので、耐久性の強い専用塗料を選ぶことが必要となってくるでしょう。
7. 調色について
調色とは、赤・青・黄・黒・白の色を使って様々な色を作ることです。彩度は赤・青・黄で、明度は白・黒で調整します。この五色で全ての色を作ることができます。また、乾く前の色と乾いた後の色では微妙に違ってくるので、注意しなければなりません。
8. 刷毛の種類
刷毛には、水性刷毛・油性刷毛・ニス刷毛と、使用する塗料によってわかれています。形状では主に、筋違い刷毛(すじかいばけ)、寸胴刷毛(ずんどうばけ)、平刷毛があります。毛の種類も豊富で豚毛・馬毛・羊毛・山羊毛・ナイロンがあり、塗物に適した毛を選ばなければなりません。刷毛には百円~数万円の物など、安価な物から高価な物まで幅広くあります。
9. 刷毛を使う前に
まずは、塗り物と塗料は何なのかを確認します。例えば、水性塗料だったら水性(万能)刷毛を選び、外壁だったら毛質のあらい豚毛を、屋内の枠だったら毛質の滑らかな馬毛のように、被塗物に合わせて選定します。そして、新しい刷毛は抜け毛がありますので、くるくると両手で刷毛を挟み回転させたり、地面や壁などにこすりつけて無駄毛を取り除きましょう。そして、塗料を入れる下げ缶を用意し、塗り始めます。
10. 刷毛の使い方
一般的に多くの場所で使用する、筋違い刷毛の使い方を説明します。まずは鉛筆を持つように握り、肩の力を抜きましょう。そして、注意しなければならない点は、刷毛の根元まで塗料をつけないことです。塗料が根元で固まってしまったり、ボタボタと垂れる原因にもなります。プロは絶対に根元までつけません。
付けるのは七分目くらいまででしょう。手順としては
①塗料の配分
②ムラ切り
③仕上げとなります。
まずは手の届く範囲に塗料を配分します。次に配分した塗料を刷毛で横方向に切り返して均します。最後に刷毛を一定方向に通し刷毛目を揃えます。あとは息を吐きながら、かすれやダレを気をつけながら塗っていきます。
11. 刷毛の後始末
使用後は余計な塗料を拭き取り、水性刷毛なら水できれいに洗い流し、溶剤なら塗料用シンナーで洗います。水性は刷毛を洗う程度なら、下水に流しても問題ないでしょう。しかし、シンナーの場合はそうはいきません。洗ったシンナーは廃油として産廃処理しなければなりません。しかし、少量の場合であるならば、ウエスに染み込ませ、広げて乾かしてから捨ててもいいでしょう。
また、刷毛を洗う時には根元をきっちりと綺麗にしなければなりません。塗料が根本に残っていると、固まってしまい次回使用する時に非常に使いづらくなってしまいます。
12. ローラーについて
ローラーは刷毛塗りと比べて三倍以上の能率があります。作業もそれほど技術を要さず、比較的簡単に塗ることができます。
13. ローラーの種類
ローラーには主に4in、6in、7in、9inの大きさがあります。最も多く使用されている、一般的な大きさは6inの大きさです。毛の長さには短毛・中毛・長毛があり適材適所の使用が求められます。また、最近では、低飛散ローラーや無泡ローラーなどの機能が付いたものもあり、大変便利になってきています。
14. ローラーを使う前に
ローラーも刷毛同様、無駄毛があります。壁や地面にコロコロと転がして取り除きましょう。バケットと網を用意して、網で塗料の量を調節し、塗り始めましょう。毛の長さによって塗料を含む量が変わってきます。適量を取りましょう。
15. ローラーの使い方
まず塗りたい部分に塗料を配ります。次に横にローラーを転がしながら均します。そして、最後に仕上げます。刷毛と同様、①塗料の配分②むらきり③仕上げるの順です。①塗料を配分る時は縦に、塗り方を気にせずに塗っていきます。②に均す時は全体に塗料が行き渡るように横に転がしていきます。③そして最後に下から上へとローラーの目を揃えて仕上げていきます。仕上げの際に気をつける点は、かすれがないこと、塗料のダレがないこと、そしてローラーの線が出ないことです。綺麗に仕上げるコツとしては、ローラーの右か左かの片一方(今回は右)に少し力を入れながら下から上に塗り、次に、力を入れた部分には塗料の線が出ますから、その線を消すように右方向に下から上へと塗っていきます。
16. ローラーの後始末
水性塗料なら洗って乾かせばまた使用することができます。油性塗料の場合はそうはいかないので、基本的には使い捨てという形になります。生渇きで捨てると引火の恐れがありますのでしっかり乾かしてから捨てましょう。また、すぐに同じ塗料で使用することがある場合なら、塗料の中にどっぷりと浸けて保存することができます。ハンドルは抜いても挿したままでもどちらでも構いません。
17. その他の塗装方法
先ほど紹介した、刷毛・ローラー塗りの他に、主に吹き付け・スプレーガン・ステイン(拭き取り)などの塗り方があります。しかし、これらの塗装方法は、コンプレッサ等の備品や、ある程度の塗装技術が必要となってきます。一般の日曜大工で塗装する程度であるならば、刷毛塗りとローラー塗りでほとんどの物が塗ることができますので、省略させていただきます。
18. 養生について
塗装をするに際して、必ず必要になってくることが養生です。養生とは、塗り物でない部分に塗料が付かないように、塗物と塗物でない部分の境界線にマスキングしビニール等の養生材で覆い隠すことです。塗装の素人の方は、この養生を怠りがちですが、実はこの養生が塗装屋の一番の仕事といっても過言ではありません。
養生ではお金は貰えませんが、養生が終わってしまえば、塗りなんてすぐに終わってしまいます。もし、外壁の塗り替えを見る機会があったら、そっと見てみて下さい。プロはここまでするのか、というほどの養生をしているはずです。
19. 主な道具の使い道 マスキングテープ
主に屋内で塗装する部分とそうでない部分をキレイに分けるために使用します。粘着性の強いものや弱いもの、切れやすいものや切れにくいものなど、多くの種類があります。
20. ガムテープ(布テープ)
主に屋外で使用します。用途はマスキングテープとほぼ一緒です。基本的に粘着力が強いため、例えば屋内の木枠で使用すると塗膜を剥がしてしまう恐れがありますので注意しましょう。
21. マスカー
ガムテープやマスキングテープと、ビニールシートが一体となった便利な養生材です。塗装をする際にマスカーがあれば、格段に作業効率があがるでしょう。
22. ポリシート
大きなビニールシートです。大きな物を覆いかぶせるのに使用します。例えば部屋の塗り替えをするのなら、テーブルやテレビ、床などに使用します。使用頻度は非常に高いです。
23. 布シート
名前のまま布でできたシートです。折りたたむことができるので持ち運びが便利で、ビニールに比べれば重いため風にも飛びません。使い勝手のよさから非常に多くの場面で使用します。
24. 下地調整とは
鉄部・木部・壁材などを塗装ができる段階までキレイにすることです。
25. ケレン(清掃作業)の必要性
ケレンは塗装する上で必ず必要になってくる工程の一つです。汚れの上に塗装してもすぐに剥がれたり、うまく塗ることができません。答えは簡単で、それでは汚れに塗装しているだけで、本当に塗りたい物に直接塗装はできていません。したがって、塗装する部分はなるべくキレイにしてあげましょう。塗膜が長持ちすること間違いなしです。
26. 鉄部ケレン第一種・二種・三種
鉄部のケレンは処理方法の程度を第1~3の種類でわけています。第一種とはブラスト工法により錆を全て除去し鉄肌をだす完璧なケレンです。第2種はサンダー(研磨道具)等の電動工具を使い、赤錆を完全に除去するケレンです。第3種は手工具を使い赤錆をできるだけ除去するケレンです。一般的には第3種ケレン用いられます。
27. 塗膜の剥がれ
下地調整や塗料の選定に誤りがあると、塗膜が簡単に剥がれてしまいます。表面の汚れを落とし、サンドペーパーなどで表面に傷を付けることによって、塗料が浸透し食いつきがよくなります。外壁ならば、水とブラシで洗車をするように壁を洗い流してあげましょう。
28. 水・油・ヤニ・油性マジック
下地調整の際に気をつけなければならない主な敵が上記の四つです。表面のホコリを取り除いてキレイにしても、これらの物が付着していると、塗ることができません。順に簡単に説明すると、水が染み込んでいる物に塗っても水が蒸発する際に塗膜を押し上げることになり、すぐに剥がれます。油は塗料を受け付けません。
ヤニ(タバコなど)は塗っても塗っても後からヤニが表面に染み出てきます。マジックもヤニと同様です。これらの敵に対処するには、専用の道具や塗料が必要となってきますので、注意が必要です。
29. コーキング
コーキングとはひび割れている部分や穴が開いてる部分に充填する下地調整材のひとつです。塗料では補いきれない時に使用します。ヘアークラック程度であるならば塗料で大丈夫ですが、3mm以上の隙になってくるとコーキングを使用しなければなりません。
30. パテ
平滑な面を塗装するのに、凹凸がある場合はパテを使い、平らにしてあげるとよりキレイに仕上げることができます。定板とヘラを使い粘土状の物をへこんでいる部分に埋める作業になります。大きな面や全体にパテをかう場合はある程度の技術が必要になってきますが、小さな穴や凹みなどは手軽に埋めることができますので、挑戦してみましょう。
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